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ブルーノートのトロンボーン奏者と言えば、まず最初にビバップ・トロンボーンの天才、J・J・ジョンソンが思い浮かびますね。
次に思い浮かぶのが、今回紹介するハードバップ・トロンボーンの俊英、
カーティス・フラー(Curtis Fuller)。
カーティス・フラーが故郷デトロイトからニュー・ヨークへ進出した直後、この第1弾『The Opener / Curtis Fuller [BN1567]』が録音されました。
ブルーノートのトロンボーン奏者と言えば私の場合、まず最初にビバップ・トロンボーンの天才、J・J・ジョンソンが思い浮かびます。
次に思い浮かぶのが、今回紹介するハードバップ・トロンボーンの俊英、カーティス・フラー(Curtis Fuller)。
カーティス・フラーが故郷デトロイトからニュー・ヨークへ進出した直後、この第1弾
『The Opener / Curtis Fuller [BN1567]』が録音されております。
1曲目はワンホーン編成によるスロー・バラード
『素敵な夜を(A Lovely Way To Spend An Evening)』。
テーマからソロにかけ、カーティス・フラーの低音たっぷりのフレーズが楽しめます。
続くボビー・ティモンズのやや抑え気味のピアノ・ソロ、ポール・チェンバースのゆったりとしたベース・ソロもいいですねえ。
『Hugore』はフラー作曲のオリジナル・ブルース。ハンク・モブレーの加わった2管編成です。
やや遅めのテンポに乗り、フロントの2人は軽快にブローを展開。
ピアノのティモンズとベースのチェンバースも、短いながらソロを披露します。
この自作のブルース、オーナーのアルフレッド・ライオンのリクエストによるものでしょう。
いつも通り、『選曲は君に任せる。ただし自作のブルースを1曲用意してくること。』って感じで(笑)。
『Oscalypso』はベース奏者、オスカー・ペティフォードのオリジナル。
タイトルでもじってある、カリプソ風?なエキゾチックなリズムであります。
この手のリズムだと、ハンク・モブレーとボビー・ティモンズが俄然、活き活きしてますねえ。
ソロの最後に挿入される、テーマ・ブレイクなどの『仕掛け』もきっかり決まってます。
『Here's To My Lady』はLP時代はB面トップであったためか、1曲目と同じくワンホーンのスロー・バラッド。
つまり、技巧派J.J.ジョンソンと無用な比較をされないように、意図的にスロー・バラッドを配置しているのでしょう。
『Lizzy's Bounce』は軽快なテンポのハード・バップ・ナンバー。
やや尻上がりにバウンス(跳ね)するリズム、フラーの歯切れの良いソロが気持ちいいです。
アルバム・ラストの
『Soon』は、名作曲家ジョージ・ガーシウィンの作品。
こういった軽快な歌ものは、ハンク・モブレーがお得意でしょう。
ハンクの滑らかなソロに続き登場するフラー、負けじと歌心いっぱいなソロを披露しております。
あ、ボビー・ティモンズの切れの良いソロのなかなか・・・・。
The Opener / Curtis Fuller Blue Note BN1567
01. A Lovely Way To Spend An Evening (McHugh-Adamson) * 6:49
02. Hugore (Curtis Fuller) 6:40
03. Oscalypso (Oscar Pettiford) 5:37
04. Here's To My Lady (Bloom-Mercer) * 6:40
05. Lizzy's Bounce (Curtis Fuller) 5:22
06. Soon (Gershwin) 5:35
Curtis Fuller (tb) Hank Mobley (ts -omit *) Bobby Timmons (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds)
Recorded on June 16, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
<おまけ>
決定版ブルーノート・ブック(株式会社松坂)を見ると1500番台での参加アルバムは、半年で何と10枚!!
ブルーノートが凄い勢いでカーティス・フラーを録音していたことが分ります。
01.『Cliff Jordan [BN1565]』−1957.06.02
02.『The Opener / Curtis Fuller [BN1567]』−1957.06.16
03.『Dial "S" For Sonny / Sonny Clark [BN1570]』−1957.07.21
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